実名制Q&Aサイト「Quora」で起業・新規事業・イノベーションに関する質問のリクエスト頂き回答しています。今回頂いたご質問は以下です。

スターアップ企業が、まず初めにするべき事はなんですか?

回答

アイデアを整理して自分の現在地を把握するために「ビジネスモデルキャンバス」を作成するのが良いと思います。

大抵の場合、最初のアイデアは曖昧なだけでなくバランスの悪いものです。例えば技術系の人は「アイデアの実現方法は良く考えられているが顧客のことは深く理解できていない」という傾向があります。逆に「顧客の課題は深く理解しており解決したい想いに溢れてるけど、現実に実現する策が殆ど考えられていない」という人も多いです。これはもう人によって様々です。ビジネスモデルキャンバスを作るとこうした点が浮き彫りになりますので、その人にとっての最適な次の一歩を見つけやすくなります。

ビジネスモデルキャンバスを作成したら次は実験です。この時点のビジネスモデルは「仮説だらけ」です。特に不確実性の高い起業において仮説は大半が外れますので、そのまま事業化するとお金と時間をムダにする可能性が高いです。ですから仮説を1つ1つ実験で検証し、誤りを修正しながらビジネスモデルを組み立てていきます。以下はビジネスモデル仮説の例です。

  • 誰のどんな課題に取り組むのか
    ⇒その課題は本当に存在するのか
    ⇒その人はコストを払ってまで本当にその課題を解決したいのか?
  • どんな価値(解決策)を提供するのか
    ⇒顧客は本当にその解決策を望んでいるのか
  • 解決策の実現方法
    ⇒現実的な方法やコストで実現できるのか
  • 顧客にどうやって届けるのか
    ⇒チャネルは見込み客にリーチできるのか
    ⇒見込み客は顧客になるのか
    ⇒顧客は満足するのか

また仮説の立て方にも「良い仮説」と「悪い仮説」があります。また優先順位や評価指標の立て方など考えることはたくさんあります。難しそうに思うかもしれませんがコツを分かってしまえばなんて事はありません。ビジネスモデルキャンバスの簡単な説明はこちらの記事をご参照ください。