栃木県において圧倒的な強さを誇るサトーカメラのビジネスモデルのポイントは「大手量販店とは異なる顧客セグメント」にあります。
大手家電量販店のビジネスモデル
通常の大手量販店は「電化製品(この場合はカメラ)を購入したい人」が主な顧客セグメントとなります。カメラという商品自体で競合店と差別化することが出来ませんので、豊富な品揃えと大量仕入れによる低価格が価値となっています。

サトーカメラのビジネスモデル
サトーカメラの主な顧客セグメントは「写真に何らかの課題を抱えてる人」です。カメラを買うつもりがなくても一向に構わないわけです。
しかし「課題」の内容は人それぞれなので、まずは客から話を聞き出さなければ始まりません。客にソファに座ってもらいじっくり長い時間をかけて悩みを聞き出します。1時間以上はざらだそうです。印刷する写真を客と一緒に1枚1枚選んでプリントするサービスもあります。
そのようにして信頼関係を築きながら客の課題を深く理解し、解決するソリューションを開発、提供していきます(サトーカメラのホームページはトップページにソリューションが並んでます)。印刷サービスやソリューションはカメラ本体の販売よりも利益率が高く、これが高収益体質を作り出しています。
これらの価値を生み出すためにサトーカメラが最も重視しているのが人材(「アソシエイト」と呼ぶ販売スタッフ)です。実際、利益配分の順序としてアソシエイトを1番に設定していることを公言しています(ちなみに2番は客)。
